いつもご覧頂いている皆様、どうも有難うございます。TYSENNの粟野です。
このブログは、現在出張で訪れているデンマーク・コペンハーゲンで滞在しているホテルの部屋で「そうだ、ブログを書こう」と思い、パソコンを広げて書き始めております。

最後に書いたブログの日付を振り返ってみると、なんと「2022年12月30日」ということで、あっという間に約3年半もブランクが空いてしまいました。
この3年半、私は頭の片隅ではいつも「そろそろブログを更新したいな」と思いつつも、いつも目の前の仕事が優先になって後回しになっておりましたが、今朝は少し時間があるため、ブログを書こうと思いました。
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今回私がコペンハーゲンへ出張に来ている理由は、6月9日から3日の間に開催されている「3 Days of Design」というインテリアの祭典を訪れるためです。
この3日間、コペンハーゲンには世界中の家具メーカーやインテリアデザイナーが集まり、最新のインテリアトレンドを発表します。そのため街はいつも以上に華やかさが増しているようで、街を歩いているだけで刺激がいっぱいです。
そんな中での3年半ぶりのブログ、さて、何を書こうか。
考えた末、3 Days of Designで撮影したインテリアの写真はインスタグラムでシェアしているので、このブログではインテリアに留まらない形で、私がコペンハーゲンという街で感じた、印象的であったこと②点、を記録しておこうかと思います。


■印象的であったこと①: デザインが日常生活の延長線上にあること
まず最初にコペンハーゲンを歩いて感じたのは、この街では「人々にとってデザインが特別なものではない」ということでした。
レストランも、カフェも、ホテルも、自転車も、人々の服装も。年齢問わず、何だか皆さん肩の力が抜けていて頑張っている感がなくごく自然。でもそこには確かにデザインが共存している。そんな光景が街全体に広がっていました。
例えば、老人が普通にコーヒーを楽しむカフェには名作であるルイス・ポールセンの照明がさりげなく吊るされていたり、趣味ではなく通勤のために人々が使っている自転車も丁寧にデザインされていました。
日本では、デザインやインテリアというと、どこか非日常的で、少し背伸びをして、頑張った末に辿りつく世界として捉えられるように感じます。
例えば、東京の街を歩くと、「お洒落なカフェ」と「普通のカフェ」のように街自体がデザインによって二分割されていて、前者へ行く時は、いつもより少し気合いを入れて店内に入るように感じます。
しかしコペンハーゲンという街では、もちろんデザインのグラデーションはあるものの、その境目が日本ほどハッキリしていなくて、デザインがもっと大衆化しているように感じました。
どちらが良い悪いの話ではないのですが、デザインの仕事に携わっている私にとっては、その風景はとても魅了に感じました。
「なぜこの国ではデザインがこれほどまでに大衆化しているのか」を掘り下げていくと、もともとの木工や職人文化、北欧特有の長い冬といった文化的背景に加え、高い税負担と引き換えに充実した社会保障が整っていることも大きいように感じました。
人々が日々の暮らしをどう豊かにするかを考える余地があることが、デザイン文化の成熟にもつながっているのではないかと思います。


■印象的であったこと②: 丁寧に時間を使うことが豊かさの象徴となっていること
コペンハーゲンを訪れて私も初めて知ったのですが、デンマークでは「Hygge(ヒュッゲ)」という言葉があるようです。
「Hygge」とは、デンマーク語で「ホッと癒される豊かな時間」を意味するようで、モノの豊かさではなく、家族や友人との団欒や自分と向き合う静かな時間などを意味するそうです。
一つ、印象的だった些細な出来事がありました。
私は、旅先で日課のランニングをすることが一つの楽しみで、その日も早朝ランをしてホテルに戻ってきました。
喉が渇いたので、ホテルロビーにいるスタッフさんに「すみません、水をいただけますか?」と言うと、「もちろんですよ」と微笑んで水を用意してくれて、私はその様子を何気なく眺めていました。
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まずお洒落なガラスボトルを取り出して...
丁寧にサーバーからそのガラスボトルに水を入れてくれて...
カップを取り出して軽く磨いてくれて...
ガラスボトルの水をカップに注いで出してくれました。
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「ホテルだから当然なのでは?」は一理あるかもしれませんが、私がその時に体感したのは「サービス」という言葉だけでは表現できない、何かこの国ならではの「丁寧な時間の使い方」であったように思います。
普段私が生活している東京では、「コスパ・タイパ」という言葉に代表されるように、無駄なことや時間が掛かることは極力カットして、生活することが主流になっているかと思います。
・観たい動画は1.5倍速で...
・サッとレンジで温めてすぐに食べられるもので...
・お店にいくまででもない買い物は全てネットで...
先ほどの水を注いでくれた出来事も、もし東京だと、元々水が用意されていて使い捨ての紙コップに注いで終わり、又は「セルフでお願いします」で終わりだったかもしれません。
勿論、「タイパ・コスパ思考」で我々の日々の暮らしはとても便利になっています。
ただ、今の時代「タイパ悪いよね」だけで片付けられてしまいがちの一つひとつの行動に「丁寧に時間を掛ける」ということは、本当の意味の「豊かさ」に繋がるのでは?と思いました。
私はインテリアの仕事をしていますが、例えば、
・場所を取って嵩張るけど、お気に入りのオブジェを置いて家で観察してみる...
・蛍光灯より手間だけど、間接照明やキャンドルを炊いて室内を照らしてみる...
・無くても困らないけど、お気に入りの指輪をジュエリーボックスに入れて収納してみる...
こうしたことで得られる豊かさも、本質的には同じなのではないでしょうか。
最後に。
私は普段、SNSを利用して仕事のこと、普段感じたこと、日常を皆様に発信しています。
SNS運用方法について、自身で勉強したり、他者さんの投稿を参考にしたりもします。
そうした中で昨今よく目にするのは:
・リール動画は30秒以内でまとめた方がいい...
・インスタグラムの投稿コメントは極力短く端的に...
といったことです。
そんな中ちょっと一息ついて、書くことに比較的長い時間を要する「ブログ」に自分の時間を使ってみようと思ったのも、優しく丁寧な時間が流れる、このコペンハーゲンという街に自身の身を置いているからなのかも、なんて思っております。
そんな思いにさせてくれたこの街コペンハーゲンは本当に美しいと思いました。
さて、これから次の目的地、スウェーデンはストックホルムへ向かいます。
旅は続く...
Written by Tatsuro Awano
